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洋学

12月16日の記事

2019年12月16日

 洋学 at 10:37 | Comments(0)
◆面白い本が出た。『論集 大奥人物研究』(東京堂出版、2019年10月10日、6800円+税)である。編者は、竹内誠・深井雅海・松尾美恵子・藤田英昭ら。
◆論考は第Ⅰ章妻としての役割では、小宮山敏和「家康と生きた女性たち」、崎山健文「武家から輿入れした御台所」、吉川美穂「将軍姫君の婚姻とその特権」。第Ⅱ章「政治に生きた女性」では、深井雅海「大奥老女・姉小路の政治力」、高田綾子「徳川幕府における<乳母>」、朝倉有子「大名の奥」。第Ⅲ章女性の著作と教養では、久保貴子「正親町町子」、神埼直美「充真院の知的な日常生活」、渋谷葉子「川路高子とその日記」、第Ⅳ章数奇な運命に生きた女性では、竹内誠「梅津の一生」、松尾美恵子「月光院」、大口勇次郎「農村女性の大奥奉公」。第Ⅴ章大奥女性の心の支えでは石田綾「桂昌院と寺院」、畑尚子「宗教・信仰と大奥」、藤田英昭「幕末維新期の大奥と「淘宮術」」など15論考を掲載。
◆『徳川「大奥」事典』(東京堂出版、2015年)の姉妹編として編集・刊行したもの。上記の論考はそれぞれの角度から、大奥とその女性たちの歴史的に果たした役割を追求しており、じっくり読むことで、政治史や文化史・女性史などにも照明をあてることになるだろう。
◆私が本書で一押しに紹介したいのは、374頁から487頁にかけての付録である。徳川将軍家妻妾一覧は妻妾名(別称)、父氏名、法号、生児、生没年(享年)、墓所(墓碑等)、備考と詳細に記録されている。私は家斉の子供は56人と理解していたが、流産を含めて57人であったことが判明した。
◆付録はまだまだ続く。徳川将軍家子女一覧、尾張徳川家妻子一覧、水戸徳川家妻子一覧、田安徳川家妻子一覧、一橋徳川家妻子一覧、大奥関係主要文献一覧など総110頁余の、よくぞ調べたと感嘆するほどの付録であり、江戸時代研究に必見の付録となっている。



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