QRコード
QRCODE
お知らせ
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 5人
プロフィール
洋学

狐憑き、精神病理学者安藤昌益

2020年12月02日

 洋学 at 05:49 | Comments(0)
◆巫女以外にも、女性の異能を示すものに、狐憑きがありました。元禄3年(1690)に、甲府徳川領の代官所へ、同領の田野口村(現佐久市)の百姓伝三郎が、女房に「おいづな(飯綱)」がとりついてしまい、方々から参詣人がきて迷惑するので、ご公儀様より参詣禁止の命令を出していただいたところ、参詣人がなくなりましたとの証文を差し出しています。(『長野県史』史料編東信地方2-1)
◆狐憑きは管狐(くだぎつね)ともいわれ、別名は飯綱(いづな)とか飯縄権現とも言い、中部地方、東北地方の霊能者などが占いなどに使用しました。飯綱使いは、飯綱を操作して、予言など善なる宗教活動を行うのと同時に、依頼者の憎むべき人間に飯綱を飛ばして憑け、病気にさせるなどの悪なる活動をすると信じられていました。
◆しかし、18世紀に狐憑きは存在しないと客観的に分析したのが、東北八戸の医者安藤昌益(1703~1762)でした。彼は優れた精神病研究者で、ドイツのクレペリン(1856~1926)が1896年に躁鬱病(manische-depressives Iresein)概念を初めて確立しますが、その150年ほど前に、躁鬱病の本質を解明していました。詳しくは別の機会に譲りますが、狐憑きについても「狐ハ人ニ付クニ非ズ、人ヨリ狐ニ附ク也」(『自然真営道』)において、人間の心が狐憑きを生み出すことを述べています。



上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。